第2回 多職種連携の会 ~顔の見える会~ 研修会

平成30年3月13日 19:00~21:00 健康プラザしうんじ 多目的ホールにて『第2回 多職種連携の会』を開催いたしました。

私たち北地域包括支援センターは、新発田北圏域の医療・介護の連携促進を目的とした、『顔の見える会』の研修企画委員会に参画しています。
今回『顔の見える会』では、「認知症」をテーマに研修会を開催し、医師・歯科医師・薬剤師・障害者の相談支援事業所・介護保険事業所・市役所職員など47名の方にご参加いただきました。

 

研修内容

  1. ミニ講話
    認知症と口腔の関係について
       講師:河内歯科医院 河内康之 院長







  2. 情報提供
    認知症地域支援推進員の役割と今後について
       新発田北地域包括支援センター ※1認知症地域支援推進員 北澤暁雄
  3. グループワーク
    ①ワーク1 「事例に対して、自分の職種や事業所で、
                  どんな関わりや支援ができますか?」
    ②ワーク2 「ほかの職種や事業所にきいてみたいこと」

 

研修を終えて

 前半の「認知症と口腔の関係について」のミニ講話では、河内先生より 「歯がなく入れ歯も使っていない方は、認知症になるリスクが1.9倍になる」「歯科医院へ外来通院できるうちに歯の治療をしっかり行うという意識を持つことが大切である」といった大変参考になる内容の講話を聞かせていただきました。
 また、北澤認知症地域支援推進員が「認知症地域支援推進員の役割と今後」について情報提供いたしました。
 後半は、事例検討を通じて多職種が意見交換や質疑応答をするグループワークを行いました。
 事例に関しては、「複数の薬局から同じような薬が処方されている場合、薬局へ相談に行ったらどのような対応をしてもらえるか」という質問に対して薬剤師の方から回答いただいたり、通院の交通手段の課題に対し、新発田市の※2生活支援コーディネーターから、住民の助け合いの組織化の説明がされたりしました。
 参加者からは、「普段気になっていたけれど、なかなかきけなかったことをいろんな職種にきくことができて、とても参考になりました」といった感想がきかれました。

 

※1 認知症地域支援推進員
  認知症の人が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、認知症の容態の変化に応じすべての期間を通じて必要な医療・介護等が有機的に連携したネットワークを形成し、認知症の人への支援を効果的に行うことが重要です。
このため、市町村ごとに、地域包括支援センター、市町村、認知症疾患医療センター等に認知症地域支援推進員を配置し、認知症疾患医療センターを含む医療機関や介護サービス及び地域の支援機関の間の連携を図るための支援や、認知症の人やその家族を支援する相談業務等を行います。

※2 生活支援コーディネーター
  生活支援コーディネーターは「地域支え合い推進員」とも呼ばれ、住民と協力しながら、自分たちのまちをより良くしていくために、地域の様々な活動をつなげ、組み合わせる調整役になります。 
   住民の生活支援ニーズ(買い物・病院の付き添い、話相手、掃除等)を把握し、そのニーズに対応するために地域社会資源の調査や様々な関係機関・団体と連携して生活を支える体制づくりを行う役割を担っていらっしゃいます。

 

身体拘束廃止委員会主催 施設内研修

~スピーチロックの廃止に向けて、
          何気なく使ってしまう言葉を見直そう~

スピーチロック・・・身体的な拘束をしているわけではないけれども、身体拘束と
             同等の弊害があり、利用者の自由を奪う拘束行為として
          知られています。
          スピーチロックを受けた利用者は、介護者の声掛けによって精神的な
          自由を奪われ、自由な行動が妨げられます。

 

各事業所、各グループを対象に身体拘束廃止委員会が研修を開催いたしました。

実施日及び開催場所

事業所 グループ 開催日時 開催場所 参加人数
特養 なごみ・ゆったり 平成30年1月25日(木)  9:30~10:00 旧ヘルパー室 7人
特養 いきいき 平成30年1月05日(金) 14:00~14:30 旧ヘルパー室 5人
特養 のんびり 平成30年1月25日(木) 14:30~15:00 旧ヘルパー室 7人
特養 ほのぼの・ゆうゆう 平成30年2月02日(金) 9:30~10:00 家族室 7人
デイサービス 平成30年1月12日(金) 17:00~17:30 デイサービスホール 17人

 

研修内容

  1.  個人ワーク
    ワークシートで自分自身を振り返った時に、スピーチロックに該当する言葉掛けや、もしかしてこれもスピーチロックに該当するのかな?という言葉を書き出し、またその言葉をどのように変換したらスピーチロックに該当しないのかも併せて書き出す
  2. グループワーク
    個人ワークで出た言葉、変換の方法についてグループ内で話し合いを行い、どのような言葉がスピーチロックにつながるのか、どう言い換えたら、利用者の自由を奪わないか考える

◇◇研修内容の一部を紹介いたします◇◇
  《スピーチロックにつながる言葉と変換したらよいと思われる言葉》
  ・「ちょっと待っててね」⇒「待ってていただけますか?」
                待てる・待てないの選択ができる。
                待っていただいた後の対応として
               「お待たせして申し訳けありません」等の労いや感謝の言葉を
                伝える。
  ・「座ってて」「ここにいて」⇒「どちらにいかれますか?」等、立ち上がる行為に
                 移した理由(意向)を伺う

 

  《スピーチロックに該当しない言葉に変換するには》 
   「正解」はないが
    ・言い切りや命令的、威圧的な言い方はしない
    ・利用者本人に選択してもらえるような言葉にする

 

研修を終えて

  • 言葉が身体拘束につながる事に初めて気づいた
  • 時間の経過と共に(言葉が)乱れてくることを実感していたのでチーム員で思いを一致させ身体拘束の予防に努め、サービスの質を高めていきたいと思いました
  • 職員間で日頃感じている事を話し合う場は共感でき良いと思う