研修委員会が第二回施設内研修「高齢者虐待予防研修」を開催いたしました。
開催日時
平成29年11月29日(水) 17:00~19:00
健康プラザしうんじ 多目的ホール
参加者 65名
研修目的
- 高齢者の虐待についての基礎知識を共有または再確認する。
- 日々の業務を振り返り、高齢者虐待を予防するために何ができるのか考える事ができる。
研修内容
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- 講義「施設従事者による高齢者虐待の基礎知識」
~施設従事者による虐待を予防するために~
講師: 鈴木千尋 社会福祉士 - グループワーク『いつもの仕事を振り返ってみよう』
いつもの仕事を振り返り、どんな状態の時に虐待をしてしまうのか
原因と解決策を考える- もしかして虐待だったかも、と感じる出来事を考え書き出す
- グループでiのことを似ているものでまとめ「ありがちな事」を選ぶ
- 「ありがちな事」について原因を考え解決策を話し合う
☆∵.・∵.・∵. ・∵.☆グループワークの一部を紹介します☆∵.・∵.・∵. ・∵.☆
i.「もしかしたら虐待だったかも」と感じる出来事
- 講義「施設従事者による高齢者虐待の基礎知識」
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・止められない食事介助
食事介助のときある程度の量を食べてもらいたくて介助する
食事の進まない利用者の方に食べてもらおうと繰り返し関わる
食事量が少なくて本人は「もう食べたくない」と言っているのに
食事介助を続けた
・ちょっとまって
「お待ちいただけますか」といって本人に長時間待たせてしまった
「ちょっと待って下さい」「ここにいて下さい」相手に
選択肢を与えない声掛け
「ちょっと来て」というご利用者の方の言葉に
「少しお待ちください」とすぐに駆け付けない
・感情のコントロールができなくなりそう
利用者から強くつねられ、強い力で振り払う
ⅲ.「ありがちな事」についての原因と解決(一例)
止められない食事介助
《内的要因》
・知識不足
・食事摂取量が毎日「10/10(全量摂取)」と表記されないと心配になる
・他職員のときは食べるのに自分の時だけ食べてくれない焦り
・止めるタイミングが分からない
・食事介助を早く終わらせて次の業務をしなくてはならない
《外的要因》
・下膳の時間を気にしてしまう
・プランに沿って介助しなければ…
・家族からの要望
・「10割食べるのが基本」という職場の雰囲気
・一回に摂れる量の把握不足(嗜好の把握)
《できることや心掛けたいこと》
・利用者の方やご家族の意向を踏まえて食事を提供しているが
利用者の方の様子、変化をキャッチしたとき無理せず中止する
判断→チームで基準を検討する
・なんでも声にだす。一人の不安はチームの課題として方向性を出す
研修を終えて
- 研修参加者の感想(抜粋)
- 幅広い虐待があるという事がわかり、参考になった
- 普段何気なくしている声掛けが実は虐待になっているかも、という危機意識を
改めて見つめることができた - 利用者がされて嫌なことを一度考えてみたい
- 業務を時間内に終わらせようと焦る気持ちから利用者の声が聞けなくなることがある
- 一人で抱え込まず、困ったときは他の人に助けを求める、
ストレスを溜めないようにする - 他の人の意見を聞いて、自分でも思い当たる事もあった。エスカレートしていくと虐待につながるかもしれないという事が沢山あると改めて気づいた。今後も心に留めながら仕事をしたいと思った